ハロウィンの次の日に……。 前編
ハロウィンの夜に……。の続編にあたる話







 昨日はヴィヴィオに仕手やられるし、まぁ、キス・・・・・・・・・出来た所まではええんやけど・・・・・・。
 その後、気ぃ失うとか…我ながら情けなさすぎる・・・。
 これじゃあフェイトちゃんとヘタレ度合いを比べられても何も言われへんやん。
 何とか、汚名返上したいとこやけど・・・・・・。


 そんな事を考えながら仕事をしていたら、次の仕事を催促しにわたしの前まで
 やって来たヴィヴィオがにっこりと笑う



「八神司令♪ 次は何をすればよろしいでしょうか?」



 あぁ、うん・・・。 相変わらず仕事速いなぁ〜 もう、ヴィヴィオの仕事、今はまだ無いんよ?



「ほんなら・・・・・・これ、やっといてもらってええ?」



 わたしの仕事でヴィヴィオに任せられる書類を選んで渡すと、笑顔で受け取るヴィヴィオ



「はい♪ あ、でも・・・これ八神司令の仕事ですよね? 私がしても良いんですか?」

「大丈夫や! まぁ・・・わたしの仕事やけど、高町補佐官になら安心して任せられるよ〜♪
頼りになる補佐官やからなぁ〜」



 はやての言葉に頬を赤く染めながら視線を逸らすヴィヴィオ


 はやてさん・・・・・・・・・すごくいつも通りなんだけど? あれ? 絶対ポカするって言ってたよね?
 昨日の弱気な はやてさんは幻?? あれはあれで可愛かったのになぁ〜



 ん? ヴィヴィオ何で目ぇ逸らすんや? 顔が赤いし・・・。
 ひょっとして・・・昨日の事気にしてたりするんか? ちょぉ、念話でカマかけてみるか。



【ヴィヴィオ、エッチな事考えてるやろ?】



 なっ!? なんて事聞くのはやてさん!? 今は仕事中だよ!!
 反射的に振り向くと意地悪そうにニヤリと笑うはやてさん
 楽しんでるよね? 絶対・・・・・・ホントに悪戯好きなんだから・・・・・・。



【・・・・・・そんな事考えてないよ。 ただ・・・昨日のはやてさんは可愛かったなぁ〜って思ってただけだもん!】



 更に頬を赤く染めながら、惚気るヴィヴィオに必死で堪える はやて


 っ〜〜〜〜〜!? カウンターや・・・・・・。
 ヴィヴィオ・・・・・・可愛かったんはアンタの方や!! てか、今も可愛いんやけど・・・・・・。


 赤く染まる頬を何とか誤魔化し、溜め息ひとつ。


 はぁ・・・・・・・・・。
 あかん、もっと余裕を持たんと・・・・・・無限書庫にでも行って来よかな?
 最近忙しくて、色んな意味で余裕なんて無い様なもんやしなぁ〜
 気分転換に、のんびりするんもええかも知れん。

 思い立ったが吉日、リインに頼み仕事を早退けする事にしたんやけど・・・・・・。
 えらい、あっさり引き受けたね? リイン・・・・・・。



「リイン、わたしはちょぉ用事があるから・・・後任せてもええかなぁ?」

「はいです! 任せるですよ♪」



 何でそんなに嬉しそうなん? まぁ・・・・・・ええんやけど。



「ありがとう♪ ほんなら後はよろしく頼むわ。 あ、高町補佐官もこの書類任せたよ!
後の事はリインに聞いてな?」



 帰っちゃうの? 仕事途中で帰るなんて・・・・・・・・・珍しいね・・・雨降らないと良いなぁ。



「は、はい。 ・・・・・・お疲れ様です?」

「何で疑問系なん? それでおうてるよ。」


 リインに代役を頼んで椅子から立ち上がり、意気揚々と無限書庫に向かうはやて


 何か、ええ本あるかなぁ〜?


 無限書庫に入り、本を眺めながら目にとまった一冊の本を取るはやて



「ん? trick or treat? タイムリーな本やな・・・・・・。」



 本を開くと・・・・・・小さな黒猫が飛び出した。
 上半身執事服を着た、手のひらサイズの黒猫が器用に二本足で立ちお辞儀をすると…
 呆気に取られていた、はやての顔が綻ぶ


 可愛いなぁ〜♪ ヴィヴィオに見せたら喜びそうや〜



「あ! 大人の方でしたかにゃ・・・・・・。」



 子供を対象に創られたのだろう、はやてを見た黒猫が気まずそうにつぶやく



「堪忍なぁ、余りにタイムリーな本やったから…つい開いてもうたんよ・・・・・・」



 謝るはやてに申し訳なさそうに、説明する黒猫



「いえ・・・そういう意味ではにゃくて・・・・・・・・・謝るのは此方の方にゃのです」

「え? なんで?」

「ごめんにゃさい!!」



 勢い良く頭を下げる黒猫に呆気にとられて固まるはやて

 固まるはやてを余所にジャケットの内側から細くて短い魔法の杖を出して、ぶつぶつ呪文を唱え始める黒猫。
 すると、はやてが光りに包まれ一瞬の内に子供の姿へと変わる
 いきなり視界が低くなり違和感を感じるはやて


 ・・・・・・・・・ん? 急に光ったと思ったら、何や変な感じがするんやけど?



「・・・・・・黒猫君? 何かした??」



 気まずそう、頷く黒猫



「何したん??」

「・・・・・・貴女を子供の姿にしましたにゃ・・・・・・。」

「な、なんて?」



 今、物凄く嫌な単語が聞こえた気ぃするんやけど・・・・・・。 誰か気のせいやて言うてや!



「貴女を子供の姿にしましたにゃ・・・・・・。」



 こどものすがたに? ・・・・・・子供の姿に!?


 自分の姿を確認して焦るはやて



「ちょぉ!? 何してくれるんや! こんな姿誰にも見せられへんやん! 早く元に戻してや!!」

「それは無理ですにゃ・・・・・・。」

「何でや!?」

「元に戻る為には貴女が一番強く想っている目標を達成するしかにゃいんです。」

「目標? って何の?」

「・・・・・・ヘタレな所を直したいんじゃにゃかったのですか?」



 首を傾げながら答える黒猫に図星を指され声を荒げるはやて



「誰がヘタレやねん!! そんなん恋人以外に言われる筋合いないわ!」



 人が気にしてる事をバッサリ言いよってからに・・・・・・。



「ごめんにゃさい・・・・・・・・・。」



 しゅんと、落ち込む黒猫に良心が痛み話題を切り換えるはやて



「・・・・・・まぁ、ええよ。 それよりもや! 黒猫君、それって・・・・・・・・・下手したら一生やん!!
わたし仕事あるんやで、子供の姿で仕事なんか出来へんやんか!」

「うぅ・・・・・・・・・・・・・・・ごめんにゃさい・・・・・・。」

「あ〜〜〜、ちゃうねんアンタを責めてる訳やないんよ? 子供の姿になったとして・・・・・・
周りからは、大人の姿に見える様にとか? 出来へんの? 変身魔法はバレてまうからなぁ〜」



 しゅんと垂れ下がっていた耳がピンと立ち、生き生きと答える黒猫



「そういう事でしたら、おいらに任せて下さいにゃ! おいらの魔法でしたら関知できにゃいですから、
目標達成出来るまで、おいらが貴女のサポートをします。」



 ほっと一安心するはやては、改めて黒猫を見る



「そういう事やったら黒猫君に任せるな♪
そういや自己紹介がまだやったな、わたしは八神はやて・・・・・・時空管理局、捜査司令の八神はやてや!」

「これはご丁寧に、申し遅れました・・・おいらは、この本の案内人・・・げふんげふん。
・・・案内猫を仰せ使っております、猫執事のクロスですにゃ。 御好きにお呼び下さいにゃ♪」



 クロス君・・・・・・なんか、クロノ君と兄弟みたいやな。



「ほんならクロス君・・・・・・具体的にどうしたらええんやろか?」

「にゃ? 先ずは彼女さんに会いに行ってみてはどうでしょう?」

「え!? な、何で!?」

「はやてお嬢様、ヘタレ全開ですよ? 何でそんなに動揺してるんですかにゃ?」

「そんな事、言うても・・・・・・。 対策とか考えてからやないと、昨日の二の舞やし。
って、クロス君? 何で彼女やって分かったん!?」



 動揺するはやてに飄飄と答えるクロス



「おいらは、はやてお嬢様の猫執事ですからそれぐらいの事は言われなくても分かりますにゃ!
はやてお嬢様の場合経験が足りてないので、頭で考えるより、身体で慣れるこれが一番の方法ですよ?」

「うぅ・・・・・・・・・。
けど・・・今はヴィヴィオ仕事中やし・・・・・・。 邪魔になるやん!」

「では、仕事が終わってから会いに行くって事で、良いですね?」

「でも・・・ヴィヴィオも用事があるかも知れんし・・・・・・。」



 呆れるクロスがはやてを更に畳み掛ける



「そんな風に考える事も確かに大事です、はやてお嬢様の良い所でもありますから
だけど、気遣い過ぎるのも相手によりますよ? 恋人なんだから、多少の我儘は寧ろ喜ばれますよ?
逆に考えてみて下さいにゃ、もしヴィヴィオさんがはやてお嬢様に逢いたいのを我慢してたらどう思いますか?」

「そんなん我慢して欲しない!! そら、仕事で無理な時もあるけど・・・・・・
ヴィヴィオのお願いやったら出来るだけ・・・・・・って、何を言わすんや!! 恥ずかしやんか!」



 ニヤリと笑うクロスに自分の姿が重なり嫌な予感が身体中に走る



「そこまで想っておられるんでしたら、たまには素直になってみましょう♪
ヴィヴィオさんもそう望んでいる筈ですにゃ!」

「ちょぉ待って!! 一回り以上年上のわたしがそないな我儘言うてどうするん?
ヴィヴィオの我儘を聞くんがわたしの立ち位置やん!」

「はやてお嬢様、年齢差を気にし過ぎですよ!
例えば、もしヴィヴィオさんと同い年だったら・・・・・・素直に我儘言ってますか?」

「う・・・・・・そんなん分からへんやん・・・・・・。」

「はやてお嬢様は元からそういう事を出来ないタイプで、
更に色々と気にし過ぎてがんじがらめになってるんですにゃ!
真面目な はやてお嬢様は、親友の娘と・・・とか、一回り以上年下の娘と・・・とか
色んな事で理性に何重にもストッパーが掛かってるんですにゃ!
このままじゃ・・・その内、愛想尽かされますよ?」



 クロスの言葉が胸に刺さり、言葉を失うはやて


 ・・・・・・クロス君の言う通りかも知れへん、わたしヴィヴィオに何一つ恋人らしい事してあげてへんし
 お願いされてもちゃんと応えてあげれてへん!
 これじゃ・・・・・・愛想尽かされても、仕方ないやん・・・・・・。



「はやてお嬢様、まだ間に合います! 今日から始めましょう、ホントの恋人を!
及ばすながら、おいらも手助けさせて頂きますにゃ♪」



 自信に満ちたクロスを見詰め、弱々しく訊ねる はやて



「ホンマに? まだ間に合うやろか?」

「間に合います!! ヴィヴィオさんはまだちゃんとはやてお嬢様の事が大好きですから♪」

「・・・・・・クロス君、わたしどうしたらええん? どうしたら、ちゃんと恋人らしくなれるんやろか?」

「このままだと難しいですから、おいらの魔法ではやてお嬢様の枷を外しますにゃ!」

「枷?? えっと・・・・・・・・・どういう事なん?」

「さっき言った通り、はやてお嬢様には色んな事で理性に何重にもストッパーが掛かっている状態にゃんです!
ですから、その枷を外して・・・・・・正常値に戻します。」

「??? えっと・・・・・・そうすると、どうなるん?」

「今のはやてお嬢様は理性に何重にもストッパーが掛かった状態・・・・・・つまり理性が異常値になっていて、ちょっとした刺激・・・・・・例えばキスとかで負荷が掛かって、気を失ってしまいます。
それを正常値に戻せば気を失う事はないでしょう!」

「それに・・・・・・今のはやてお嬢様は恋人同士のスキンシップを過剰な程、
自重する傾向にあるのも・・・正常値に戻せば、それも改善される筈です!」

「・・・・・・・・・今はクロス君が正常に戻してくれるとして、また異常になったりとかせえへんの?」

「そこは・・・・・・・・・大丈夫だと思いますよ? 今までの方はそれで大丈夫でしたから。」

「それはそうと・・・・・・子供の姿にしたんは何か意味あるん?」

「それは、ハロウィンは子供のお祭りですから♪」

「それだけ?」

「はい! それだけですにゃ」

・・・・・・・・・まぁ、この状態が改善されれば、何でもええわ

「・・・・・・ほんなら、枷を外してくれるかな?」

「はい!」



 再びジャケットの内側から細くて短い魔法の杖を出して、ぶつぶつ呪文を唱え始めるクロス
 そして再び光りに包まれる はやて



「完了ですにゃ♪」

「ありがとう」



 感謝の気持ちを伝えるはやてに、微笑みながら早く連絡する様に促すクロス



「では、はやてお嬢様、早速ヴィヴィオさんに連絡して下さいにゃ♪」

「あぅ・・・・・・。 ちっ、ちょぉ・・・待って!」

「?? 何で、ですかにゃ?」

「いや、その・・・・・・心の準備が・・・・・・」



 少しの沈黙ののち、呆れた顔のクロスが、
 顔を真っ赤に染めてモジモジしてる、はやてを見詰める



「・・・・・・はやてお嬢様・・・。 頑張るんではなかったんですかにゃ?」

「わ、分かっとるよ! 1分・・・1分でええから、待って! ちゃんと連絡するから・・・・・・。」



 何とか心を落ち着ける為にゆっくり深呼吸をするはやて



「・・・・・・よし! ほんならヴィヴィオと通信繋げるな?」



 プライベート回線を使ってヴィヴィオの端末に通信を繋げるはやて、
 程なくして、モニタ―にヴィヴィオの姿が映る



「どうしたの? はやてさん、何かあったの?」

「いや、そういう訳やないんやけど・・・・・・。 そのな・・・・・・えと・・・今日って何か用事ある?」



 意味が分からず頭を傾げるヴィヴィオ



「?? 無いですけど?」

「えと・・・・・・・・・その・・・・・・仕事終わったら・・・・・・・・・会われへんかな?」

「え? それって・・・・・・」

「あ! いや、明日も仕事やし・・・・・・やる事あるんやったら・・・・・・」

「ちょっと待って、はやてさん! これって・・・・・・デートのお誘い?」



 ヴィヴィオの言葉に頬が少し赤く染まるはやて



「・・・・・・いや・・・その・・・・・・・・・たまには、わたしの家でご飯でも…と思たんやけど・・・・・・」



 はやてさん・・・それってデートだよね?



「それじゃあ・・・仕事が終わったら、はやてさんの家に行ったら良いんだよね?」

「うん・・・・・・。 えと・・・ええん?」

「勿論だよ♪ 嬉しいなぁ〜 はやてさんから誘ってくれるなんて、初めてだよ?」



 はにかむヴィヴィオにつられて笑う、はやて


 ヴィヴィオ・・・・・・ホントに嬉しそうやなぁ。



「ほんなら、待ってるから・・・・・・何か食べたい物とかある?」

「ん〜〜。 はやてさんの料理、何でも美味しいからなぁ〜・・・・・・デザートでも良い?」

「ん? ええよ、何がええん?」

「プリンが良いです♪」

「了解や! とびっきり美味しいの作っとくから。 ほんなら、仕事頑張ってな〜」

「は〜い♪」



 通信を切り、家に帰る為に移動を始めるはやて
 廊下を歩いていたら、見慣れた幼なじみが二人仲良く正面から歩いて来る


 ん? なのはちゃんにフェイトちゃん・・・・・・珍しいなぁ〜 二人一緒なんて。


 はやてに気付いた、なのはとフェイトは嬉しそうに声を掛ける



「あ! はやてちゃん♪」

「・・・はやて、久しぶりだね♪」

「なのはちゃん、フェイトちゃん♪
なのはちゃんとは結構会うんやけど、フェイトはホントに久しぶりやなぁ〜♪」

「あ! はやてちゃん、聞いたよ〜 今日ヴィヴィオとデートなんでしょ♪」

「え!? そうなの、はやて」



 ニコニコ嬉しそうに聞くなのはと、驚き問いかけるフェイト
 予測外の言葉に狼狽えるはやて



「ほぇ!? な、なん!? えぇ!?」

「はやてちゃん、言葉になってないよ? そんなに焦らなくても良いのに・・・・・・。
ヴィヴィオから聞いたんだけどね♪」



 ・・・・・・あぁ、せやろなぁ〜 ヴィヴィオ・・・出掛ける時はちゃんと、なのはちゃんに言うもんなぁ。



「ちょっと、ホントに? なのは、はやて 私、聞いてないよ〜」



 一人だけ茅の外のフェイトが不満を洩らす。



「ん〜〜。 フェイトちゃんは出張が多いから仕方ないよ、わたしもさっき聞いたんだし」

「うぅ〜〜。 でも・・・・・・私もヴィヴィオのママなのに・・・」



 なのはの言葉に尚も食い下がるフェイトを宥める、なのは



「もぅ〜 そんなに拗ねないの!
だいたい、フェイトちゃんが悪いんだよ? ヴィヴィオに帰艦する事、内緒にしてたんだから」

「だ、だって・・・・・・ヴィヴィオをびっくりさせようと思って・・・。」



 なのはの言葉にしゅんとするフェイト



「ヴィヴィオだって、フェイトちゃんが帰艦してる事、知ってたら・・・ちゃんと言ってる筈なんだよ?
だからそんなに、落ち込まないの!」

「あぅ・・・。 そうだよね・・・・・・・・・私が悪かったよ。」

「・・・・・・元気だして、フェイトちゃん! フェイトちゃんがそんな悲しそうな顔してたら、
わたしも悲しいんだよ? ね?」

「なのは・・・・・・・・・。 ごめん・・・・・・」

「も〜〜。 謝る事じゃないよ? ねぇ、フェイトちゃん。
なのはは、幸せそうな・・・・・・笑顔のフェイトちゃんが大好きなんだよ? だから・・・笑ってほしいな〜♪」

「うん・・・うん! なのは、私もなのはが大好きだよ!!」

「にゃはは、ありがとうフェイトちゃん♪」



 甘い空気を放ちつつ、笑顔で見詰め合う、なのはとフェイト
 相変わらずやなぁ〜 二人とも、見てるこっちが恥ずかしいわ!


 頬を赤く染めながら視線を逸らす はやては、心の中で軽く愚痴を溢す
 ヴィヴィオ〜 このママ達、何とかしてくれへんか〜?



「で、はやてちゃん♪ ヴィヴィオが最近、はやてさんが全然構ってくれないよ〜〜
って、言ってるんだけど・・・・・・ホント?」



 なのはから聞かされた言葉に改めて、ヴィヴィオに我慢させてた事実を突き付けられ、更に落ち込む はやて



「・・・・・・・・・ご、ごめん なのはちゃん・・・。
そんなつもりは、なかったんやけど・・・・・・・・・」

「ヴィヴィオとの距離が掴みきれなくて、距離を離し過ぎてたって事だよね?
ヴィヴィオの事が嫌いになった訳じゃないんだよね?」

「も、もちろんや! それに気付いたから、今日ご飯に誘ったんやし・・・・・・。」

「それじゃあ、うんと甘えさせてあげてね?
ヴィヴィオ、抱き締められるの大好きだから♪」

「・・・・・・・・・知ってる・・・。」



 笑い合う、なのはとはやてを見守るフェイト



「・・・はやて、ヴィヴィオは、なのはに似て寂しくても我慢する事があるから・・・・・・出来るだけ構ってあげてね?」

「りょうかいや! 二人とも仲良いんは、ええんやけど・・・・・・ここが廊下やって事、分かってるやんね?
わたしは、まぁ・・・ええんやけど、慣れてるからな・・・。」

「にゃはは・・・・・・。」

「あ・・・・・・・・・。」

「けど・・・・・・皆、リアクションに困るんやから。 気を付けてや?」

「「う、うん・・・・・・。」」

「ほんなら、わたしは夕飯の準備があるからそろそろ行くな〜」

「うん! 頑張ってね、はやてちゃん♪」

「またね、はやて」

「うん? ほな、またなぁ〜」



 なのはとフェイトと別れて家に向かう はやて



「・・・・・・・・・クロス君、全然バレへんかったなぁ〜♪」

「はい! バッチしですにゃ〜♪」



 それにしても・・・なのはちゃんの頑張っては、どういう意味やったんやろ?
 何や・・・引っ掛かる気ぃするんやけど・・・・・・。

 などと考えつつ、家の中に入って夕飯の準備をする はやてだった。





 続く



いや〜 予想以上に長くなりそうやなww
途中予定を変更して2本分の長さで収めようと思ったら、終わんないとかww
という事で、『ハロウィンの次の日に・・・・・・。』は3本立てぐらいになりそうだよ。

前編、中編、後編、みたいな?

クロス君とはやてさんの件がこんなに掛かるとは予想外もいいとこだよwww
どうしてくれよう・・・・・・クロス君 (おぃ)


【2010年11月3日〜23日】 著



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