とある日の部隊長と執務官のデート







 待ち合わせ時間の15分前に待ち合わせ場所に着いたら、はやての姿が見えて慌てて走る



「ごめん、はやて。 待たせちゃったよね?」

「いや、わたしも今来たとこやからそない待ってへんよ〜♪」

「そう? なら良かった、あれ? はやてその帽子・・・」

「ん? あぁ、これ? ええやろ〜♪ こないだ見つけたお気に入りやで〜」



 帽子を指差し嬉しそうに答えるはやて、相当気に入ってるみたいだ



「キャスケットかな? 可愛いね♪ はやてに良く似合ってるよ!」

「ありがとう〜♪」

「でも・・・少し残念かな?」

「何で?」



 私の言葉の意味が分らず首を傾げるはやて



「だって、はやてが帽子を被ってると頭を撫でても、はやてを感じられないから・・・ほらね?」



 帽子の上からはやての頭を撫でると、顔を真っ赤にして震えるはやて



「フェイトちゃんのアホー!! 恥ずかしい事言わんといてや!」

「え? だってホントの事だし私には普通の事なんだけど?」

「言い訳は認めん! あかん! 恥ずかしい事言うの禁止や!」

「ちょっ!? はやて? 横暴だよ! 私にはどれが恥ずかしい事なのか分からないよ〜
 はやての事撫でるのが好きなだけなのになぁ〜」

「っ〜〜〜!? そ、それが恥ずかしいって言ってるやろ!! フェイトちゃんのアホー!!」



 耳まで真っ赤に染まったはやて、恥ずかしそうに怒鳴った後頭が俯く



「あれ、もしかしてはやて、照れてるの?」

「っ!? う、うっさいわ!! フェイトちゃんのアホー!!」



 その場に居るのが耐えられなくなったはやては歩き出してしまう
 急いで追いかけるけど、追いつけない? 何で?
 歩く速度が急激に上がり走り出すはやて



「まっ、待ってよはやて〜 って、なんで走るの!?」

「うっさい! フェイトちゃんがこっち来るからやろ!!」

「えぇぇぇ〜〜!? だ、だってこれからデートなんだよ?」

「もう、ええねん!! デートは無しや! 私買い物して帰るから、フェイトちゃんもう帰ってええよ!」

「わ、悪かったよ。 ごめん、許してよはやてぇ〜 気を付けるから!
 私楽しみにしてたんだよ? はやてとのデート・・・だから、その、お願いだから、無しなんて言わないでよ・・・」



 これ以上追いかけると機嫌がますます悪くなり、当分許してくれないだろうと、
走るのを止めてその場に立ち尽くしていると、そっと手を引っ張られる。



「・・・え? は、やて?」

「な、なんや?」



 何事も無かった様に私の手を引き歩き出すはやて、斜め後ろから見えるはやての顔はまだ赤い



「ごめんね・・・その、嬉しくて舞い上がってたみたいで、これからは気を付けるから・・・許してくれるかな?」

「・・・ええよ。 恥ずかしかったけど・・・わたしな? 嫌いやないんよ、フェイトちゃんにそういう事言われるん」

「はやて・・・」

「せやって、フェイトちゃんの事、好きやから・・・」



 消え入りそうな声で紡がれたのは、君が普段はあまり言ってくれない言葉。
 顔が綻び、ニヤケそうになるのを抑えるのが大変だ。



「ありがとう、はやて。 私もはやてが大好きだよ♪ 愛してる♪」

「っ!? だ、だから、それが恥ずかしいんやって・・・」



 また耳まで赤く染まったはやてが照れ隠しにフェイトの手を強く引っ張りながら、足早に歩く



「は、はやて〜 危ないよ? もっとゆっくり歩こうよ〜」



 某ショッピング街にて、部隊長と執務管のデート現場が、六課職員数名に目撃されたそうな。





 おわり



ハロワの帰り道ハンチングを被り忘れ、鞄から取り出して、
被った時、思いついた小ネタです!

いや、はやてさんは帽子超似合うと思うんだよ♪
可愛い、可愛いよ部隊長!

そういうウチも大の帽子好きですwww
秋冬用無くしたから、なんか良いの買わんとなぁ〜


【2011年8月1日】 著



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